「・・・・何処なの・・・?今、何処にいるの・・・・・っ?」


玄関にいるのかな?

何処いっちゃったのかな?

君を早く見つけたい。

もう、逃げないで。ずっとずっと追っているのに。

立ち止まると君は走るんだ、ずっと。



























第33話 切なく涙を流す日には光さし























「ふぅ・・・全然船とかでてないんだもん。結構時間かかるよねぇ」


 私は、ミリアリア・ハウ。

 皆様私達の存在忘れてないわよね?


「…もーちょっとだね。ね、サイ」

「・・・・・・ん」


サイはぼーっとして答えた。

ミリアリアははぁっと溜息をついた。


「どうしてボーっとしてるの?アスランやキラに会いたいんでしょう?」


ミリアリアは顔をふくらませ、サイを見る。

サイはのりきではないのか、言葉に迷う。


「…『御免』って言えばいいでしょ?」

「うん」

「大丈夫だよ、サイ」


























「ラクス様。どうして、彼の後を追わないのです?追いつけたでは有りませんか」


ナタル・バジルールの声がクラインの船で響き渡った。


「………ちょっとした情報を…しいれましたの」

「情報?」

「キラ・ヒダカと、アスラン・ザラの情報を――――…」

























「おとうさま」

「どうした?何か質問があるのかね?ライア(・・・)


ライアと呼ばれる少女は少々俯いた。


「ラクス・クラインの動きがとまったって…聞きました」

「だろうな」

「…………何をお伝えしたのですか?…貴方は……何を…?」

ライア(・・・)はきにしなくて構わない」

「……でも…………」

























「ところで・・・アスラン・ザラは誰の子供だと…おっしゃいました?」

「それは、私、レノアとパトリックの子供ですわ、ラクス様」


ラクスは無関心そうな瞳でレノアを見る。


「・・・・・・アスラン・ザラが、『邪の力』を持っている可能性は・・?」

「有りえません。だって…私達は何も施していませんもの」

「・・・・『自然故の力』・・・・もし、それが本当だとしたら・・?」


ラクスは呟く。


「何を言っているのです・・?」

「キラ・ヤマトは・・・・何故、その力を持っていると…ヒダカは言ったのですか?」

「……さぁ…何も……」

「そうですか。目的を変えましょう……『確かめる』…へ」

「・・・!?・・・・・ラクス様!?」





























「アスラン。何時も逃げて・・どうしたの?」

「何も知らないのは・・・・俺なんだ・・」

「え?」


突然聞いたアスランの言葉。

一体何の事を言っているのか解らない。


「何も・・俺の方が何も知らない・・・全部・・人から聞いた事でしかなくて・・っ

 でも、知っているふりをしなければならなくて・・・御免・・・・・御免・・・・・・・・キラ」

「・・・大丈夫だよ。ねぇ・・・アスラン・・・・・?」


アスランは静かに頷いた。


「僕ね。アスランを一人で行かせたくはないんだ。

 兄弟でしょ?親友でしょ?だから、一人じゃなくて、一緒に行こうよ」






僕は君の側から離れたくない。

ずっとずっと、側にいたいんだ。


君の側に――――…。
















―――――――――――――後書き。
第32話から続いております。
っていうのはおいといて33話書くのにえらい時間かかりました(笑)
17日からちょこっとづつ。さて。
また変なの増やしました。っていうかナイ☆チル?(笑)
以上、ミスチル「シフクノオト」聞きながら書いてた33話でした!
(因みにAny、空風の帰り道)

04年04月23日  星凪聖夜 拝